RISE Fishing Report 2004

松島湾のアイナメとソイ

2日目

さぁ釣行2日目、前日の経験が活かせるか?「今日はたくさんアタリを取って、できればベッコゾイが釣りたいな!」と、高望みな期待を膨らませてボートへ。この日は午前船。そして同船するのは根魚戦士アイナメンこと坂元さん! 坂元さんはオカッパリのロックフィッシュゲームのエキスパートで、人気ホームページの管理者なんです。非常に明るく楽しい人で、初対面の私もすぐに打解けることができました。東北の方は皆さん楽しくていい人ばかりです!

いざ出船! でもこの日は風が強く波っ気もありました。多少釣りづらく、魚達も低活性なことが予想されましたが、風裏のポイントを選んで釣りを開始。ベストポイントではありませんでしたが、ファーストキャストからバイトがあります。石幡キャプテンの腕の良さと松島湾の魚影の濃さに感謝!バイトは前日と同様にショートバイト。それでも嬉しい! 3人ともどうにかしてこのショートバイトをヒットにつなげようと真剣。すると坂元さんが聞くようにしてアワセを入れ、見事にグッドサイズのアイナメをキャッチ! さすが根魚戦士、テクニシャンです!

アイナメン坂元

坂元さん(根魚戦士アイナメン)

坂元さんの釣り方を見てみると、盛元さんとは正反対で1回のキャストをじっくりと攻めていました。低活性だったのでそれに合わせていたのかもしれませんが、どんなに小さなバイトも見逃さず、その1回のバイトをどうにかしてヒットさせようと様々な工夫をしていました。一期一会フィッシングです。オカッパリの釣りが大好きな私は、坂元さんの少ないチャンスを大切にする釣り方に非常に共感しました。

また坂元さんはリグにも一工夫を。その一例を紹介すると、ブラスシンカーとグラスビーズを用いたテキサスリグの場合グラスビーズが欠けやすいとのことで、フックとビーズの間にエッグフライの様なクッションを入れていました。そうすればブラスシンカーの持ち味であるグラスビーズとのきれいな接触音を損なうこと無くショックを吸収し、さらにフックの結節部まで保護ができるこの工夫、目からウロコです!

その後もショートバイト連発。原田さんと坂元さんは8グラム前後のライトリグにチェンジ。そして二人とも確実に魚をキャッチしていきます。ショートバイトの正体は15〜30センチクラスのアイナメとベッコウゾイ。私はというと相も変わらず3/4ozシンカー・4/0フックのテキサスリグ。案の定ショートバイトをフッキングまでは持ち込めません。けれどバス釣りでもテキサスリグではあまり釣ったことが無かった私、この釣り方が楽しくてしょうがない!

そんな私にいいアタリが! 電撃フッキングを入れゴリ巻き、すると重さとともにアイナメが首を振っている気持ち良い振動が伝わって来ました。上げてみると47センチの丸々太ったアイナメ。「大きいリグには大きい魚が掛かるのかな? テキサスリグを貫き通していて良かったぁ!」と大喜び。でも数では圧倒的にライトリグに分があります。皆様には状況に応じた釣り方をお勧めします。

2人がライトリグに用いていたタックルは Expression EXGS-762 にフロロカーボンの5〜8ポンドラインを巻いたスピニングタックルのジグヘッドリグ。ワームは匂いの強いバークレイのガルプを多用していました。渋い状況下では匂いの強いワームが効果的な様です。それにこのガルプは生分解性! ルアーロストが多発するこの釣りには、生分解性のワームが環境保全の為にも向いていると感じました。他にはエコギアのグラスミノーやメバル釣りによく用いるスクリューテールグラブなども使っていました。

この釣りのメインターゲットはアイナメとベッコウゾイですが、メバルやクロソイも釣れます。現にこの日も一時クロソイが入れ食い状態になったポイントがありました。これらにはライトリグの方が圧倒的に有利です。ですからヘビータックルと、ライトリグも使えるタックルのツータックルを準備していくと良いでしょう。

ベッコウゾイ

クロソイ

釣行記に戻りますが、お昼近くになり納竿の時間が迫ってきました。最後の一流しに石幡キャプテンが選んだポイントは、砂地に根が点在しているシャローエリア。今回の釣行で初めてのシチュエーション。「ワクワクッ!」このポイントでもショートバイト連発。原田さんと坂元さんの二人はライトリグをチョイス、私はヘビーシンカーのテキサスリグを最後まで通すことにしました。

二人が使用したジグヘッドはオープンフックだったので、主にリフト&フォールの釣り方。小さめではありましたがコンスタントにアイナメとベッコウゾイを釣り上げます。その中でも原田さんがキャッチした30センチオーバーのベッコウゾイは羨ましかったです。そのサイズになるとタダでさえ良く引くのに、ライトタックルだったので尚更楽しそうでした。

大きなリグで徹底的にボトムを攻めていた私には、バイトはあるもののなかなか魚を乗せることができません。しばらくして海藻が茂っている根を発見。ウィードレス効果の高いリグの利点を活かし、根のど真ん中にルアーを打ち込みシェイキング。ゴツゴツッ、待ちに待ったいいアタリが来ました! ここぞとばかりに電撃フッキング。根に潜られないように強引に寄せてくるとグッドサイズのアイナメ。藻場に付いていたためか、他のアイナメよりも色が濃く真っ黒な体色。「カンゲキー!」最後の最後でいい魚が取れるとは!本当にラッキーでした!

これを最後に釣行終了。いやぁー、本当に楽しかったです!是非また行きたいですね!何よりも今回の釣行では、原田さん、石幡さん、盛元さん、坂元さんと、本当に豪華なメンバーと一緒に釣りをすることが出来たことが一番の感激でした。本当にありがとうございました。そして大変お世話になりました。

アイナメ

最後に私が豪華メンバーの皆様から教わったことと、自分が気付いたことをいくつか述べさせていただきます。まずはアイナメに関して。

次にベッコウゾイに関して私が気付いたことです。ベッコウゾイの釣り方は基本的にはアイナメと同じ釣り方でいいと言われていますが、ベッコウゾイの口の形を見たとき、アイナメがどちらかというと下向きの口をしているのに対し、ベッコウゾイはブラックバスの様な上向きの口をしていました。もちろん捕食は吸い込み型なので底にある餌も食べることはできますが、どちらかというと上から落ちてくる餌の方が捕食しやすいのではないでしょうか。

釣行中私はベッコウゾイを釣ることはできませんでしたが、ベッコウゾイが多いというポイントで釣りをしていた時、ボトムを取る前にラインが走るアタリが何度かありました。もしかしたらあれはベッコウゾイのアタリだったのではないかと思っています。ですからベッコウゾイを狙うときにはフォールでのバイトを意識して、誘い方もリフト&フォール気味の大きめなボトムバンピングが有効ではないでしょうか。

最後に魚とのファイトですが、アワセは思いっきり! 中途半端なアワセだとフックが深く刺さらないので、いくら太軸のフックを使っていても伸ばされてしまいます。フッキングが決まった後はフルロックドラグのリールでゴリ巻き! フッキング後、ロックフィッシュはすぐに根に潜ろうとします。しかも凄い勢いで。それを食い止め魚を根から引き離すには、ヘタにポンピングするよりゴリ巻きが一番! その為にも強烈なバットパワーを持つ、ある程度長いロッドとトルクのあるリールが必要になってきます。

以上が今回の釣行で得られた成果です。これからロックフィッシュを狙おうとしている皆さんに少しでも参考になれば幸いです。

大変長くなってしまいましたが、それだけこの釣りが魅力的で是非皆さんにも体験して欲しいと思っているからです。S.W.アングラーでもバスアングラーでも誰もがハマッてしまうと思いますよ!お試しあれ!!

尚、1月中旬くらいまではこれと同じスタイルの釣りが楽しめます。それが終ると今度は水が温み始める春先が面白いとのこと。サイズも数も一番良いシーズンだそうです。私も春に向けて腕を磨かないと!

最後にもう一度、今回使用したルアー

MATSUSHIMA SEA NET


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