2001年11月11日
今回は、フィッシングレポートの番外編として放流事業の話。今では、その存在が知られるようになった相模川のサクラマスだが、これは当然のことながら天然物ではない。昔は当たり前だったヤマメの降海が何時の頃からか堰や水質の悪化で減少し、今は皆無になってしまったのだ。
それではという事で、有志が集まり、相模川のサクラマス復活に向けて10年前から放流会が始まったのだが、その会の名称が「相模川回帰マス連絡会」である。
はじめのうちは試行錯誤の繰り返しだった。その甲斐あってか、現在相模川へのサクラマス回帰は順調で、今ではサクラマスリバーとして、相模川の名前も有名になってきたようだ。今年のシーズンも多くのアングラーが相模川に通い、パワーのあるサクラマスに翻弄されたことだろう。
11月11日、今回で11回目を迎える放流回が行われた。前日、前々日の悪天候で川の状態が心配されたが、そんな心配を吹き飛ばすように、当日は秋晴れになった。放流地点は昨年と同様、相模川の馬入橋の上流にある水辺の学校。集合の11時近くなると、片手にバケツを持った人達が続々と集まってきた。現場には放流魚を乗せたトラックも到着し、放流を待ちわびている。
帰ってこいよ〜♪
まずは、会長の伊藤氏からお話しがあり、待ちに待った放流の開始だ。みんな各自持ち寄ったバケツに水を入れ、トラックからサクラマスの稚魚を貰う。今回の放流魚は3000匹。放流魚は10〜15cmクラスで、この日の為に事務局の人たちが選別してきた魚たちだ。
ワンド状になった場所に次々とヤマメが放流され、初めのうちは底のほうでじっとしていた魚達も、3000匹が全て放流されるころには、もう、スクールとなって群で泳ぐ姿も見られ、水温に慣れてくると沖の方へ泳いでいった。
回帰マス連絡会事務局、そして、放流回参加の皆様、お疲れさまでした。来年も多くのサクラマスが相模川へ帰ってくることを楽しみしています。