RISE Fishing Report 2000

ナイルパーチへの熱い想い

夢にまで見た初ナイルパーチ

2日目、今日は朝食の前に陸っぱりで狙ってみようということになった。キャンプしている所の裏がグッドポイントということを、前日ガイドのラマダンから聞いていたので、山を一つ超えてポイントへ。

足元から切り立った場所で、いかにもナイルパーチが潜んでいそうな所である。さて、なぜ夜行性のナイルパーチを前日の夜、狙わなかったのか? それは、昼間は暑さのせいでジッとしていたサソリや毒蛇達が、夜になると活発に行動するから危険だと言われたからである。こんなところでキャンプするんだぞ。すごいだろ。

ガイドのラマダン

ポイントに静かに近付くと、足元にいるじゃないですか、パーチ君が!

でもサイズは50cmクラスとベビー。ラパラマグナムからシーバック120MR に付け替えるのだが、いくらベビーとはいえナイルパーチを目の前にすると焦ってしまう。そのうち、フラフラとショア添いに泳いでいってしまうではないか。

魚の進行方向に向かってキャスト、焦っているとろくなことがない、ミスキャストで水面をルアーで叩いてしまった。魚は手前のエグレに隠れてしまい、プレッシャーを感じているに違いない。だが、ミノーがそのエグレを通過した途端、そいつは飛び出してきた。

ガツンとロッドティップを絞り込む強烈なアタックにビックリ。数回のテイルウォークの後、手前のブレイクに突っ込んできた。ここで擦れたらひとたまりもない。うまく引きずり出し、初パーチを見事ゲット。やったぜ!

小型とはいえ、ナイルパーチはナイルパーチ。あの憧れの魚が今、自分の手の中にいると思うと何だか不思議な気持ちである。昔見た、あのルビー色の目は今も変わらず輝いていた。

朝食が終わり、もう一度ボートで先程の場所を攻めてみようということに。先程チェックできなかった岬の奥へと係留し、岬の先端とその裏をチェック。先を歩いていたガイドが背中を丸め、静かに手招きをしている。足音を立てずに近寄り、足元の指差す方へ視線を向けると、20kgはありそうなパーチがサスペンドしているではないか。ルアーをキャストして魚の目の前に通すと、大きな波紋を残しディープへ。少しずつではあるが、ビッグワンに近付いている。

結局ここではノーヒット。移動中はトローリングをしながら次のポイントへ向かう。次のポイントは湖にポッカリと浮かんだ小島。風も強く、水通しもバッチリ。ヒラスズキゲームではないが、風当たりのスリットをチェック。

「ヒットー」の声は徳光さん。だが残念。テイルウォークでフックアウト。足元でガツンときたらしい。それを聞いて、じっくりとリトリーブしているとハンドルが止まった。今度は先程よりはグッドサイズ。70cmクラス・・・とはいうものの、ここでは、孫セイゴのようなものだ。この後、同じ場所に群れていたのか、2本を追加。また移動。

徳光さん

この日は風が強く、湖とはいうものの、海のようなウネリが出てきてしまう。トローリング、キャスティングと反応が薄いのでポイントを大きく移動。移動中はソファーの上で目を閉じ、次なる作戦を練る。ZZZZ。

結局、昼食の時間まで無事終了。昼食後はさらに南下してみようとのこと。昼食後、連れてきてもらったポイントは、20kgクラスがゴロゴロいるといっていた場所で、事前に見ていたビデオでもビッグフィッシュがゲットされていた場所である。

「あの場面よ、もう一度」とばかりに狙ってみるが、数投した所でガイドが「付いてこい」というので後をテクテク。ガイドは水面から離れて山の上へと歩いていく。連れてきてもらったのは、水面まで15mはあろうかという絶壁のポイント。

「どーやって釣りするんだー!!」

8m位下にある大岩に乗れというが到底降りられる気配がない。本当に絶壁なのである。でも、その下にはガイドのいうとおり、大型のパーチ達が数尾で固まっている。何とか道を探してできるだけ下に降りてみるが、それでも水面は遥か下の方。そのスクールへルアーをキャスト、ミノー、トップ、バイブレーションと試すが、万国共通、見える魚は釣れない。その岸壁沿いをトローリングしても無反応。

くやしいー。でも確実にビッグワンに近付いているぞ。