RISE Fishing Report 2000

ナイルパーチへの熱い想い

出発点

サファリライフのスタート

とうとう、待ちに待ったナイルパーチサファリライフが始まる。成田からマニラ、バンコクを経由してカイロ空港へ。そこから国内線で目的地のアスワンへ入る。カイロ空港ではそれ程感じなかったが、さすがにアスワン空港まで来るとエジプトの雰囲気がある。空港は砂漠の中にポツンとあるといった感じで、今にもピラミッドやスフィンクスが見えてきそうだ。

空港には、これからお世話になるアフリカン・アングラーズのスタッフが出迎えに来てくれた。重い荷物をそそくさと積み込み、今晩と最終日だけ泊まるホテルへと向かった。途中、砂漠の中に現れたのが明日からのパラダイス、アスワンハイダムだ。ナイル川を堰き止めて造っただけあり、とてつもない大きさ。ここに、世界最大の淡水魚、ナイルパーチがひしめいているかと思うとワクワクしてくる。

夜、アフリカン・アングラーズのオフィスに遊びに来ないかということで、それまでは部屋でひと休み。タックルが破損していないかをチェック。明日からのパラダイスゲームを想像すると自然に顔がほころんでしまう。長旅のせいか、気がつくとベットで熟睡していた。

時間となり、ロビーへ向かう。スタッフが運転する車に乗り込み、アフリカン・アングラーズのオフィスへ。このホテルに来る時も思ったが、エジプトには交通規則というものがあるのだろうか? 対向車があろうが追い越しなんか当たり前、クラクションは鳴らしっぱなし、砂塵を巻き上げながら車は猛スピードで走る。ラクダでも飛び出してきたら一巻の終わりだろう。

無事? 事務所に到着。壁には今までゲットされた多くのトロフィーサイズの写真があちこちに飾られている。ここで、色々と情報収集し、明日からのゲームに、、、。

翌日、7:00に迎えに来てもらい、いよいよ出発。マザーボートとフィッシングボートで出船し、朝、昼、夜の食事の時に合流。それまで、マザーボートは次の合流地点へ向かい、我々は釣りをしながら合流地点を目指すという形で湖を回る予定だ。湖全体が東京、大阪間くらいの広さがあるというのだから、どれだけ大きいかは想像できるだろう。結局、五日間かけて回っても、湖の1/4も探れないというのだから、そのスケールはケタ違いだ。

荷物をフィッシングボートに積み込み、いざ出発。はじめのポイントまで2時間くらいかかると言われたので、ゆっくりとタックルの準備に取り掛かる。

しかし、なにしろ暑い。じっとしていても汗が吹き出してくる。ただ、湿度がないだけ汗をかいてもベタつかないのが救いであった。それにしても、巨大な湖だ。あちこちに島があり、そのどこもが一級のポイントに見えてしまう。だが、アスワンから近いところは魚が獲り尽くされて魚影が少ないらしい。

しばらく走ると、頭のフラットな島が見えてきた。ポイントらしい。湖のど真ん中にポツンとある。水も動いていそうだし、期待がもてる。ショアゲームではこのような小さな島をラン&ガンで打ち流していくスタイル。島に上陸するが、乾燥しているため、足元に転がる岩もボロボロと崩れてしまう。ここなら大丈夫と思って大岩に乗ると、ボロッ、ボッチャンってことも考えられるのだ。だから十分注意が必要。慎重に歩き、湖流の当たる場所をチェック。

足元からストンと切り立った場所で大きな岩がゴロゴロ沈んでいる。ミノーをキャストして、ボトムまでカウントダウン。スローリトリーブで誘ってみるが、ノー感じ。何投かに一回の割合で40cm前後のタイガーフィッシュが絡んでくる程度。

タイガーフィッシュ

それならばと EDGE を持ち出し、うっすらと見える沈み根を狙ってみる。フレッシュバック100をジャーキング&ポーズしていると、根の際でギラン。と同時にバットから締め込まれた。ドラグが滑り出し、運よく魚も沖へ走ってくれた。いくらダイレクツとは言え、これだけの根ではひとたまりもない。

ラインが上に上がってきたな、と思ったら豪快なジャンプ。タイガーフィッシュだ。それも60cmを超えるグッドフィッシュ。足場は高く、ランディングができない。先ほどまでいたガイドもボートへ戻ってしまったらしい。ヒットしているロッドを片手に岸壁を降りて何とかランディング。こいつが私にとって LAKE NASSER 初の獲物である。

その後、ここでランチタイム。日中は暑いため2時間位昼休み。その間に、シャワーがないので湖へドボーン。服を着たまま飛び込んでも、暑さでビショビショの服がカラッと乾いてしまう。なぜ夜に水浴びしないのか不思議だったのだが、その後、夜になってその意味がわかった。

昼寝をして体力も回復。疲れていないようでも、あの日光と気温で知らず知らずのうちに体力が奪われているようだ。この後、トローリングをメインにショアゲームで攻めてみるが、初日は、、、。うーん、初日はこんなもんでしょう。