RISE Fishing Report 2000

海外遠征特別報告エジプト編 ナイルパーチへの熱い想い

ナイルパーチ

2000年9月23日〜10月2日

対象魚:ナイルパーチ
場所:エジプト・アスワンハイダム
釣果:★★★☆☆

1月、常連であり、ヒラスズキマスターの徳光さんから「エジプトにナイルパーチを狙いにいかないか」という誘いがあった。

正直な話し、金銭面や砂漠の中でのサファリライフなど色々と問題点があり、即決は難しかった。だが、ナイルパーチを釣ってみたいというのは子供の頃からの夢で、今まで想ってきたことが現実になると思うと、頭の中で天使と悪魔の喧嘩が始まった。それと同時に頭の隅にあった昔から抱いていたナイルバーチへの想いが知らず知らずのうちに蘇ってきた。

昔、ブラウン管越しに見た巨大な体と大きく開いた口。そして、何よりもルビー色に輝く目がとても印象深かった。

「こんな魚がいるんだ、いつかは釣ってみたい・・・」

釣りキチ三平に出てきた四万十川のアカメにも興奮した。雑誌、Angling でアカメ特集をした時も、何度も読み返したのを覚えている。2年前オーストラリアに行った時も、バラマンディが釣れると聞いて空いている時間でチャレンジしたが、やはり物のついでのゲームでは釣れるはずもなかった。でも、ホテルへ帰る途中、足元を泳ぐ10kgクラスを目撃した時は悔しさと、『本物だ!』という感動が入り乱れたのを覚えている。

そんな思いが頭の中を駆け巡るのだが、現実も考えなくてはならず本当に悩み続けた。だが、四国に通ったところで、バイトどころかヒットさせるのも、いつになることか。かといって、オーストラリアのバラマンディを釣りに行ったとしても、20kgオーバーを取るにはそれなりに確率が低くなるし・・・。ナイルパーチは手堅く釣れるというので、心が少し傾いた。

時間が経ち、徳光さんが一本のビデオを持ってきた。家に帰りビデオを見た瞬間、アフリカ行きが決定した。良いシーズンとは言いつつも、トローリングでもコンスタントに20kg近いサイズが連続ヒットしている。編集されているとはいえ、結構な確率だ。

特にそのビデオのワンシーンは、迷っている俺にアフリカ行きを決断させた。ショアからのキャスティングで、足元を泳ぐミノーに20kgクラスのナイルパーチが数尾チェイスしてくる。そして、飢えたピラニアのようにルアーの奪い合いをするだ。

ヘビータックル

「これだー、これ、やりてー!!」いつも思うことだが、俺が魚だったら簡単にヒットしてしまうだろう。

タックルは、ルアーはと、時間をかけてじっくりと吟味していく。釣り方としては、トローリングが主体らしいが、何といっても、ショアからのキャスティングでビッグワンを取るというのが今回の目標。ルアーも、20cm前後のシンキングミノーが基本となるため、そのクラスのミノーがキャストできるタックルでなければならない。となるとGTタックルとなるのだが、それではロッドが短すぎて役不足。

セレクトしたロッドは、サーフスター SGP-116H、 同 106M をショアゲーム用に、コーラルスター CGP-8030i をトローリング用、お遊び用に EDGE EVC-604 とした。ラインも、磯場のような岸壁で根ずれ覚悟のゲームということなので、エムズロックハイパーの16、20、30Lb.。リーダーも80,100Lb.と強気のタックル。

ルアーはラパラ CD 18 MAG、スーパーシャッドラップ、ラッセルルアー、デプスレーダーといった巨大なルアー達である。ベイトフィッシュがティラピアということもあり、バイブレーションも持参。あれよあれよという間に出発となった。