RISE Fishing Report

グランドスラム大会大騒ぎの巻

ライトゲームに興奮!

2000年9月4日

対象魚:シイラ、カンパチ、ワフー、ナンヨウカイワリ
場所:相模湾、平塚、庄治郎丸
釣果:★★★★★

8月も半ばを過ぎるようになってから、やっと相模湾もターゲットが豊富になってきた。今まではペンペンシイラのオンパレードといったイメージが強かったが、ここに来て、色々なターゲットが顔をみせるようになってきたのだ。先日も我々のフィッシングチーム・グランドスラムの例会があり、いつもお世話になっている平塚の庄治郎丸から出船となった。

今回のルールは、ファーストキャッチしたシイラの全長を競うというものである。今年はペンペンか、モンスターかのどちらかなので、安全パイとして、そこそこのサイズを釣るのか、ギャンブルで一発大物だけに絞るのかが運命の分かれ道。でも、いつものパターンだと、一発大物を夢見て結局キーパー無しに終わってしまうのだ。さあ、みんなどう出るのか?

いつも通り、AM 6:00 に出船。今日は久々にハッちゃんの庄治郎2号艇。木造船だからスピードは遅いが、そこは、長年のキャリアでカバー。身内の大会だし、たまには、こんなのんびりゲームも楽しいものだ。当日は、シイラゲームにはこれ以上ない、というくらいのベストコンディションである、無風、べた凪、おまけに晴天。普段もこんな天気ばかりならばポイントも探しやすいのに。

港から出てそんなに離れない場所で潮目を発見。だが、ポイントとなる浮き物が少なく、この潮目はパス。沖へ向かう。と、すぐに潮目があり、流れ藻やゴミも溜っている。エンジンがニュートラルに入ると一斉にキャスティング。やはり、というか、まただ、といいうかお約束の通りのペンペンシイラの猛攻が、、、。

「うぁー、喰っちゃったー」

「やめろー」

なんていう悲鳴が響き渡る中、ひとり、また、ひとりと脱落者? いや、エントリーフィッシュが増えていく。エントリーしてしまえば、こっちのもの、とばかりに検量を終えた仲間達は開き直って入れ食いを楽しんでいる。す、すごい楽しそう、、、、。

いや、いや。こんなところで挫けてはいけない。まだ、始まったばかり、ここでこんなペンペンを相手にしては、ビッグワンは取れないぞ、と自分に言い聞かせながら、ボルケイナー180 を投げまくる。

三橋さん

でも、こんなドデカペンシルにもペンペンシイラは容赦なくアタックをくり返してくる。勘弁してくださいよー。いつまでも、こんなことをやっていてもサイズアップは出来ない、というこで、ポイントを移動することに。しばらく走ると、目の前に大きな浮遊物を発見。良く見ればその横では、引き波を立てながら数尾のシイラが泳いでいるじゃないですか。

手前からアイドリングになり、少しずつ距離を縮めていく。ここだ、というときにボルケイナーが綺麗な曲線を描きながらポイントへ飛んでいく。やばい、フライングだ。周りのプレッシャーからか、距離が足らない。ポイントの手前に落ちたボルケイナーを回収しようとファストリトリーブしているルアーにシイラが気付き、チェイスしてきた。先ほどよりはグッドサイズ。だが、魚にバイトさせるには、距離が足らな過ぎる。焦りは禁物。

それを見ていた三堀さんのボブペンに、何のためらいもなくガブリ。世の中、こんなもんです。これがまた、80cmオーバーと、今日の中では一番のサイズ。チクショー。

「あっ、カンパチだっ」の声は山本さん。自分のルアーに団子になって追いかけてきたと興奮状態。カンパチの情報に、みんな一斉にメタルジグにチェンジ、ジギングの開始。ジギングといっても5m前後も沈めればOK。船に着いているのでカンパチのサイトジギングができる。これが、果敢にチェイスしてくるのだが、なかなかフッキングさせられないので熱くなってしまう。

はじめは数尾しか見えなかったカンパチも、連続ヒットをしていると、興奮してきたのか、気が付くと、数十匹の群れ。これだもの、グランドスラムの連中が静かに釣っているわけがない。ヒットするたびにキャーキャーと奇声があがる。でも、ホント、面白いんだから。

ここで、いいことを思い付いた。これだけいれば、その下にはもう少し大きいサイズがいるに違いない。みんながサイトゲームで白熱しているときにグッとこらえて、メタルジグを20mラインあたりまでカウントダウン。このあたりかな、とベールを返してジギングスタート。

お遊び用に持ってきたベイマチックBVS-603も使い心地は抜群。5,6回しゃくり上げてきたところでガツンとロッドが止まり、ドラグが良い音をさせながら滑り出している。これまた、いつも、ボートのワカシジギングであそんでいるタックルだから、ラインなんか、ふざけんなー、の3lb。でも、ロックハイパーだから安心して遊べるのだ。

ワフー

あんまりにも、走り回るものだからカンパチじゃないのはすぐに分かった。また、ペンペンでもヒットしちゃったのかなー、と呑気にファイトしていると、上がってきた魚には縦ジマが入っている。

「ワフーだ!」

カンパチが付いていた浮遊物に一緒に付いていたみたいだ。とたん、今までの強引ファイトから慎重になってしまい、返ってぎこちないファイトになってしまった。何とか上がってきたのは、60センチ前後のベビーサイズ。でも、ワフーはワフーだもんね、なんていっていたら、これを見ていた連中がジグを沈めて、みんなヒット。結構いるんだなーって、船の下を覗き込むとワフーのスクールまで船についている。これだもん、釣れるって。

今度は、「カスミが釣れた、カスミ!!」の声。

ナンヨウカイワリ

えっ、カスミアジ? と思い見てみるとナンヨウカイワリ。まるで、メッキ顔負けのチェイス。ジグにもアタックしてくるし、チビミノーにもヒット。もー、ライトタックル船顔負けのレパートリーだ。今日はシイラゲームじゃないの? 思い掛けないライトゲームも満喫したし、それでは本命をさがしますかっ、てことで、また、あてのないクルージング。

さっきまでは、あんなにあったゴミや潮目も探そうとするとなぜか見つからない。本当に不思議です。時間も時間だし、そろそろ港に向けましょうと、港を目指して走っていると目の前で、トビウオが一斉に逃げ出した。と、その後ろをオデコを出しながら猛スピードでチェイスするメーターオーバーの群れ。

これを見ちゃったアングラーも、シイラ同様、トラ模様が出ててるんじゃないかっていうくらいのハイテンションに。まあ、あんな、万力ナブラを見て、静かにしていろ、っていうのが無理な注文。ポイントに付いたら、みんな、我れ先キャスト。いっぺんにロッドがカーブし、ドラグの協奏曲が始まった。

ラインがクロスにないように、ボート上を走り回る。ボルケイナー180にもガンガンアタックしてくる。やはり、トビウオを追いかけているだけあり、ルアーもマグナムサイズに好反応を示している。やっばり、マッチザベイトなんだな。

「ギャフー」の声に、一匹をランディングしてからが大変。ネット一本、ギャフ一本のランディングツールが合計でも2本しかない。でも、みんなヒットしているので、船上はパニック状態。こんな状態が30分は続いただろうか、自分が今年、乗っていた中でも一番エキサイティングな一日だった。