RISE Fishing Report

大磯プリンス下はパラダイス

2000年8月22日

対象魚:イナダ、サバ、ソーダガツオ、シイラ、マレット
場所:神奈川県大磯プリンス下
釣果:★★★★★

ショアから釣れたワカシ

今年、相模湾のワカシは異常繁殖している。例年、サーフで釣れ始めるのは7月後半あたりなのだが、何と、今年は1ヶ月も早い6月中旬から釣れ始めてしまったのだ。

その頃はまだ、15〜20cmクラスだし、サイズ的にも面白みに欠けるため、自粛していた。しかし、ここにきてアベレージ30cm、ビッグサイズになると、40cmオーバーが出始めた。このサイズならば、ターゲットとして不足はない。

そこで、毎日安定してナブラの出ている大磯、二宮海岸を目指した。この釣りだけは、回遊魚を相手にしているだけあり、どこにナブラが出るのか検討がつかない。そのため、海岸線を走り、ナブラを発見したらそこで釣り開始、というのがこの釣りのパターン。

昨日、いくら活性の高いナブラが出ていたとしても、今日は魚の気配もない、なんてことは当たり前なのだ。だからおおよその場所の検討がついたら、後は自分の目と足でポイントを探すしかないのである。

回遊魚を楽して釣ろうなんて思っているとひどい目にあうぞ。この日はまさにそのパターン昨日は二宮方面で入れ喰いだった、という情報が入ったのでまずは、二宮海岸を目差し西湘バイパスを走っていると、プリンス下でものすごいナブラを発見。

ナブラが迫ってきた

ここにも入っているんだ−、なんて呑気な事を言いながら目的地の二宮海岸辺りを通過するが、ナブラのナの字もない。そのまま、国府津まで来るが、西へ行く程魚影がすくなくなる一方。

これはマズイ、ということで、急遽Uターンでプリンス下に到着。だか、後の祭り、さっき巨大ナブラが在った辺りにはお休み鳥が浮かんでいた。まさに、「昨日の情報より、今の状況」である。くー、やっちまったい。

先程のナブラで入れ食いになったのだろう、地元の釣り人はイナダクラスをビニール袋一杯にして、満足そうに帰っていった。いいなー、いいなー。オレもあんなに釣りたいな−。

だが、こんなみじめな青年?を神様は見捨てなかった。まだ、夕マズメまでは時間のある PM 3:00 だというのにも関わらず、再度ナブラが立ち始めた。ラッキー。

山西くん

ところが、距離が遠い。21g のスキルジグをフルキャストしても、半分も届かない。地元の釣り人もナブラが寄ってくるまで待っているようだ。だが、シラスを追い回している高活性のナブラを目の前に指をくわえて見ていろ、なんて事、オレにはできる訳もない。

何処かに出ていないものかとキョロキョロしていると、斜め前方で水しぶきが上がった。即座に進行方向を確認し、キャスト。メタルジグが水面から跳ねない程度のスピードでリトリーブ&トゥイッチング。だが、移動が早くノーバイト。良く見ていると、波間のあちらこちらに小さいながらもナブラが立っている。それならばと、メタルジグをボトムまでカウントダウン。ジャーク&ジャークで広く探っていると、待望のヒット。

相手は 30cm クラスといえども、タックルはパームス サーフスター 106L に、エムズ ロックハイパ−の3ポンドといったウルトラライトタックルだ、強引なファイトは禁物。波の力をうまく利用して波打ち際まで来たときだった、いままで、イナダだと思っていた魚がジャンプ。あれ、そう、それは、ニジマスサイズのペンペンシイラだったのである。ジャンプと同時に口のメタルがポロリ。シイラまで寄ってきているとは、恐るべし、プリンス下。

相変わらず、ナブラはあちこちで出っぱなし。地元の釣り人も投げ始めると次々とロッドが満月になっていく。すると、一緒に来ていたアンディ−(詳しくは山西さんに聞いとくれ)がヒットーの声。

が、こっちもあっけなくバラシ。この釣りで一番気を付けなければならないことは、バラシである。折角接岸していても、このバラした魚に群れが着いていってしまうからである。こうなると、また、群れが寄ってくるまで待っていなければならない。のだが、この日は何と群れが離れない。

45cm のマレット

それどころか、波打ち際一帯がナブラゾーンになってしまった。これからがフィーバータイムのスタート。ナブラの先へチョイ投げでフォーリングさせていると、ロッドをひったくっていく。ドラグはジージー唸りを上げて出ていく。慎重なやり取りの末、波打ち際から姿を現したのは45cmのマレット君。

こいつが何と3連チャンヒット。でも、そのナブラの沖には明らかに違う魚のナブラがある。そのエリアまでキャスティング。やはりフォーリングでガツン。細かいバイブレ−ションとスピードのある走りは、、、やはりソーダカッチャン。と同時にヒットのアンディーがぶらさげているのはサバ。

何と、そのナブラはごちゃ混ぜの複合ナブラだったのだ。何がヒットしてくるか分からない、宝箱のようなゲーム。夕マズメになってくるとこれに本命のイナダが加わり、もう、サーフは地元の釣り人とルアーアングラ−入り乱れの状態。みんな入れ食い状態がしばらく続いた。

楽しい! 入れ食いを堪能し帰宅となった。

小型メタルジグ

このゲームでのアドバイスとしては、何よりも飛距離が重要だ、ということ。今回のように手前まで寄ってくることは、滅多にない。遥か沖で起きているナブラまでルアーを送り込まなければ、ヒットはありえないのである。ルアーもシラスや小型のシコイワシがベイトとなっているため、細めで、コンパクトボディーのメタルジグがおすすめだ。

ちなみに、私のタックルは、パームスサーフスター 106L、トーナメント Z2506C、エムズ ロックハイパー3ポンドにリーダーとして、ダイレクツ10ポンドを接続している。ルアーは、シーブレード、スキルジグ、P-BOYバーチカル、ラフェスタなどがおすすめだ。

このタックルならば、10g 前後の軽いメタルジグでも十分な飛距離をだすことができるし、もちろん、1oz メタルジグでも安心してキャスティングできるのだ。

また、ライトロッドをつかっているのは、口切れ防止の意味も兼ねている。先程も書いたように、バラシてしまうと、群れが散ってしまうので、長い間、群れを止めさせておくにもこのようなタックルバランスが今の所、私はベストマッチだと思っている。

まだ、シーズンは終わりを見せようとしない。しばらくは続きそうなので、是非、チャレンジしてもらいたい。さあ、これから入れパク楽しんでこよ−っと。