RISE Fishing Report

相模湾シイラ 本格シーズン突入!

2000年6月21日

対象魚:シイラ
場所:相模湾(平塚・庄治郎丸)
釣果:★★★☆☆

6月1日にスタートした庄治郎丸のシイラ船。しかし、黒潮大蛇行の影響か、2週目までは2、3匹のシイラを目撃する程度だった。そのかわり1キロを越えるサバが連日ルアーマンを楽しませていたが・・・

6月21日、庄治郎丸は相模川河口を滑るように走りだした。シイラ開幕後、初めてのベタ凪ぎだ。潮色も良くなり、ほぼベストコンディション。しいて文句を言えば「もう少し照りがほしかったか?」。はじめは平塚沖のサバナブラでシーブレードレッドペッパーを投げて楽しんだ。移動を繰り返していると、真鶴沖で大きな潮目を発見。早速、船をゆっくり進めながら潮目を探りはじめた。シーズン当初はパヤオやブイといった固定ストラクチャーより、浮遊物にシイラが着くことが多いのだ。

我先にボブペンをキャスト・・・が、飛距離が足りない。そこで Anglers Republic の原田さんは、飛距離の出るシーバック120MR(ピンク)を素早くチョイスした。これがシイラの前方に見事に決まると同時にフックアップ。ドラグ音とともにコーラルスター7012i が綺麗に曲がった。いつものように余裕のファイトかと思いきや、今年初のメーターオーバーに、さすがの原田さんも慎重だ。他のアングラーも固唾を飲んで原田さんのファイトを見守る。

すると、ボート際に寄ってきたシイラが急に物凄いスピードで走りだした。なんとその後ろには巨大な三角ビレ。サメがシイラを追っているではないか。シイラは食われてたまるかと必死に逃げまどった。

130cmのシイラ

なんとかサメをかわしてゲットしたのは130センチのビックワンだった。

『これは行ける!』

さらに潮目を流していると、前方にかすかな波紋を発見。シイラの背びれだ。先程のシイラで活性の上がった船上は、ベイトを追うシイラのごとくハイテンション。だが、このシイラは活性が上がらずバイトまで至らなかった。

その後は潮目やフラツキを探しながらのクルージングになった。初島を越え、川奈沖まで来たところで2羽の鳥が水面に突っ込み、同時に派手な水しぶきが上がった。もちろんスロットル全開!

そして、我先キャストのジャークベイト。一発、二発目のトゥイッチでバイト。『やったね!』と強烈なフックアップを繰り返す。『サイズはさっきより小さいか?』なんて思ったのも束の間、いきなりジャンプした。すると、イワシとともにジャークベイトも吐き出されてしまった。アララララ・・・。頭の中は真っ白け。背中に痛い視線を感じて振り返ると、堺キャプテンのコワーイ顔があった。

「ごめんなさい」

でも、このジャークベイト、昨年みっちりスイムテストしただけのことはある。メチャメチャやばいスライディングをするのだ。ちなみに、シイラだけでなく、カツオやマグロにも異常なほど効果的だ。もし、RISEで見かけたら絶対買いだね。持ってないとホントに損するよ。ハンドメイドだから量生産できないのが玉に瑕だけど。

朝の準備風景

しばらく行くと水温が下がったので、シイラの見えた海域まで戻ることになった。潮目を打ち続けると、前方でシイラがピョンピョン。「いたいたー」とばかりにスロットル全開。みんなのルアーがキャストされると、出てきましたよ、シイラのスクールが。今年一番の大群で40センチから140センチはあろうかというモンスターサイズまで、ごちゃ混ぜのスクール。

この140サイズがバウで頑張っていた女性アングラーのシーバック(ピンク)を果敢にチェイスしてきたのだが、あと一歩でプイ。時間となり、このナブラを最後に帰港となった。

やっと入ってきたシイラ軍団。潮色、水温は申し分ない。これからが本番である。九州、四国からの情報では、今年はサイズが大きく、数も多いという。確かに相模湾でも例年より大きいシイラを見かけるので、ビックワンと勝負したければ今がチャンスだ。スレる前に楽しもうぜ。

シーズン当初はハイシーズンに比べて、数こそ少ないがビックワンが多い。そしてビックワンほど単独である。潮目では、シイラがいたらルアーを投げるのではなく、叩きながら流していくのが常識。移動中も同様に、フラツキがいたらすぐにキャストできる状態で待機しよう。「獲物を探して取る」といったハンティング的な楽しさがあるのが今のシーズンだ。