RISE Angler's Album
アスワンハイダムのナイルパーチ
アングラー:徳光さん
最初の写真はナイル鰐の死骸。
体長は少なくとも5m!
だけどこのあたりじゃ、まだガキンチョサイズなんです。
それでは早速、ナイルパーチの話をいたしましょう。
5月1日 30lb
- ロッド:LATES GRANDE 102H
- リール:VAN STAAL 250G
- ライン:EMS Rock Hyper 30lb + フロロ22号
- ルアー:RAPALA CD18MAG (Black Redhead)
- コメント:ポイントに着くや否や16LB: シャッドラップタックルでサイトフィッシングのオンパレード! ちとラインが痛んできたんでヘビーシンキングの30LBタックルに持ち替えた。ペンデュラム・フルキャスト後に約40秒フリーフォール。着低確認後、キレのあるストップ&ゴーにジャーキングを加えた途端、コイツが喰らいついた。サイズはまだセイゴ級だが、まさにヒラスズキかと見紛う程のシルバープラチナボディー! しばし見惚れてしまった。
5月2日 65lb
- ロッド:SGP106H
- リール:VAN STAAL 150 “Silver-Babe”
- ライン:VARIVAS VEP 16lb + フロロ14号
- ルアー:RAPALA Super Shad-Rap (Gold Roach)
- コメント:今回持参したパーチ用タックルでは最もライトなロッド。キャスティング適正ウェイトの中でペンデュラム・フルキャストし、サイトフィッシングでどこまでの魚が獲れるか?
3日目に早くもそのチャンスはやってきた。気配を殺してショアのブレイク沿いにキャスト、根際にタイトなナチュラルリトリーブを心がける。すると何匹かが競うようにアタック!ラッキーなことに一番デキャー奴が銜えてくれた。フレッシュな16lbモノでいつもより若干強めのドラグ。パーチはものともせずラインを引き出しエラ洗い&ジャンプ&根際への突っ込みを繰り返す!106Hは「こんなに曲がる竿だっけ?」と思うほど何度も締めこまれたが、依然パワーに余裕を残した形で主導権を魚に握られることはなかった。
5月7日 90lb
アングラー:渡部和石(アフリカン・ゲーム・フィッシング)
- ロッド:SMITH ビッグゲーム BS-90BG
- リール:トーナメントEX-3000
- ライン:EMS Rock Hyper 30lb + フロロ18号
- ルアー:Bucher Depthraider Floating (Brown Shad, Non-rattle)
- コメント:今回遠征の最大魚。旅程も後半にさしかかり、湖の中央部西岸の小島に上陸しながらラン&ガンを続けるが、今一パッとせず。ガイドの提案でシンキングアイランド(沈み根)を中心にボートドリフティングでアタック開始。陸に程近いチャネルの出口でいかにも水通しのいいポイントに到着。
バウで渡部氏がショアよりのシャロー〜ドロップ部分を数度トレースすると、10lbクラスのベビーが飛びついてきた。何匹か回りに付いている可能性あると判断し、敢えて渡部氏のファイティングエリアの近くへルアーを放り込む。これってシイラの漁夫の利作戦と一緒。途端に自分に25lbクラスがヒット!
オマツリを回避するためやや強引なファイトでトモをティップでかわし、左舷後方でショアとは一味違ったファイトを楽しむ。そろそろランディングしちゃおうかなーてな感じで魚を寄せに入ると、ソイツの下にケタ違いのデカイ奴が連れ添っているじゃねーか!!
ガイドもこれを見て「カジキを見つけたシイラ船の船長モード」に(笑)。
先にランディングした渡部氏に向かって「Casting!, Casting!!, Casting!!!・・・」の連呼。数投のうちに答えは出た。渡部の見事なファイティングで間もなくランディングされた魚体は「これ以上どうやって太るの?というくらいのメガファット級」浅瀬にボートを移動し入水撮影を敢行したが、ボディービルで鍛え上げた渡部氏もウナリを上げないととても持ち上がらない状況。もう言葉はいらないだろう。
5月7日 75lb
- ロッド:CSP10620
- リール:VAN STAAL 200G
- ライン:EMS Rock Hyper 20lb + フロロ18号
- ルアー:MUSKIE MANIA L’il Ernie (Gold Prism Special)
- コメント:サファリフィッシングも残すところ1日となった。自分の釣果を振り返ると65lbを筆頭に40匹くらいのナイルパーチと6本のタイガーフィッシュに恵まれていた。が、やっぱり100lbオーバーの夢はまだ捨てる訳にはいかず、とっくにキシミ始めている腕・首・背中・腰・足にムチを入れ、40℃近い岩の上でラン&ガンを繰り返していた。
天への想いは通じたのか、運命の出会いを試される時間が訪れようとしていた。岸寄りのトレースでは魚が出ず、沖向きにディープダイバー系のクランクベイトを遠投し、馬の背状になった水中のハエ根に沿ってメリハリの効いたストップ&ゴーを展開。
もうそろそろルアーを浮かせてこないと根掛かりしちゃうな、とワンポーズ入れてルアーを回収に入る。するとソイツはルアーの後方の深みより突然現れたが、ルアーを見切ったのか、Uターンしていってしまった。「ナンチュウことや!!」この時ばかりは無邪気に「やられたー」とか「くそ〜」の奇声は慎み、モクに火を入れ、ジッと精神統一をはかって全身のスイッチを入れなおした。
3−4分くらい間を置いて、再度全く同じキャスト方向・距離・リトリーブコース・スピード・アクションを心掛け、手前のハエ根の前でリトリーブに一呼吸くれてやる。すると、さっきの奴がまたルアーに付いて来たではないか!!
心の中で「食え、食って、ほらほら」と連呼するも中々アタックしてくれない。使っているのはフローティングクランクであり、このまま自分と魚の距離が詰まると負けの公算が高い。3度目にフォローは多分ないと頭が判断していたが、肉体は「8の字メソッド」に突入していた。
目の前で逃げ惑うティラピアを前にして、このトロフィーは意を決して2回転目の反転時にルアーに魚雷のように突撃。フックアップ!この時体中に溜まっていたストレスを言葉にして天に向かって吠え続けたのは言うまでもない。今回のショアでの最大魚のランディングに無事成功!もちろん嬉しかったが、一番はしゃいでいたので他でもなくガイドのラマダンだった。
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